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帰宅ラッシュにも程がある

もくじ

❚これなら残業やってるのと帰宅時間が大差ない 

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現在、新型コロナウィルスの影響による減産計画により、定時退社が続いているトヨタ九州宮田工場。宮田工場は2つの製造ラインで稼働していて、それぞれの製造ラインで別々の車種を製造しています。

 

製造している車種、製造ラインが異なる為、1日に製造する台数も異なっていて、各ライン毎に残業時間も異なっていました。しかし現在、新型コロナウィルスの影響による減産製造となっており、各ライン共に定時退社日が続いています。

 

通常であれば各ライン毎に終業時間が異なる為、退勤時の混雑はそれほどでもないのですが、1・2ライン同時に終業、退勤となる為、帰宅時はとてつもない程の帰宅ラッシュが発生しています。就業間近に少しフライングして退勤し出す人達を覗いて、普通に急いで退勤しようとしても、早くても約30分前後は工場敷地内からすら出る事が出来ません...。

 

これまでは連日残業が続いておりまして、日勤時MAX残業時間は1時間なのですが、現在定時退社となってますが約30分程度は敷地内から出る事すら出来ない状況なので、帰宅時間は残業1時間を行った場合とほぼ大差ない状態に...。

 

せっかく早く帰宅出来るんだからその時間を有効活用しようと思っていたのですが、これでは定時退社でもほとんど意味がありませんね...。

 

❚退勤ラッシュに関しては多くの苦情が挙がっている模様

社内では退勤時の大混雑に関する苦情が多くの従業員から挙げられている様なのですが、これに対して会社側が回答した対応策が

 

出退勤時、なるべく混雑するルートを回避しましょう。

 

だそうで...。はい、これではほぼ何も改善しない訳なんですよね。

そもそも帰宅ラッシュは駐車場に辿り着いた時点で発生しており、敷地内から一般道に出るまでにかなりの長時間待機を余儀なくされている状況な訳なのです。当然、一般道に出てからも周辺道路は狭い山道の一車線道路ばかりなので当然そこら中で渋滞が発生します。

 

一般道を広げる事はムリでしょうが、駐車場内の大混雑を回避する方法はなくはないと思います。例えば工場敷地内の出入り口を増設するとか。

トヨタ九州宮田工場は県内屈指の大きな工場ですので従業員も数千人規模です。2交代制で2つの製造ラインがあるので同時間帯に通勤する人数は半減しますが、それでも数百人規模の従業員が同時間帯に一斉に出退勤を行います。

 

しかも大都市部とは異なり、工場近辺を走る鉄道などはないのでほとんどの方が自家用車通勤。田舎地域なので1人1台自家用車を所有する人が多く、数百台の車が同時間帯に一斉に出入りするという状況になっています。

 

夜勤の退勤時は反対番(日勤出勤者)の出勤時間帯と離れているので出退勤が同時間帯に起こらないのですが、日勤時は出退勤する人達が同時間帯に重なってしまう為、敷地内へ入って来る車と敷地内から出る車が同時間帯に行き交います。

こうなると駐車場敷地内に信号はないので多方向に向かおうとする車が一斉に流れる為、出たくても動けない、進みたいけど進めない、曲がりたいけど曲がれないといった混雑が長時間続く訳です。

 

各箇所では個々の進行判断や譲り合いによって進行が決定される事になっているので当然追突等のリスクは高くなり、駐車場内での事故等もちょこちょこ発生してしまっている模様。駐車場内の混雑、事故リスクを回避する為には簡易信号などを設けるかたり、敷地内の出来り口を増設し、入り口と出口を分けてルートを造り上げるなどが根本的な改善策となるでしょうか。

 

それには当然ながら一定のコストが必要となってきますので、会社側としても安易にこういった改善策を打ち出せないという事が考えられます。

しかし多くの従業員が出退勤時大混雑への不満を抱えており、事故リスクも高まっている状況なので、何かしらの手を打って欲しい所なんですけどね...。

 

❚他の自動車工場でも、出退勤時の大混雑は起こっていた

地方の通勤ラッシュなんて東京の超激込み通勤ラッシュに比べれば大した事ない...確かにそうかも知れません。東京の通勤ラッシュなんて車内で骨折しちゃう人もいるくらいですから...。

しかし地方でも大企業となれば一ヶ所に大勢の従業員が集まる為、当然ながら通勤ルートは大混雑、大規模渋滞が発生する訳です。

 

広島マツダ本社工場も酷い通勤ラッシュが発生していました。マツダも各部署で若干退勤時間が異なっていた為、通常稼働時はそれほどのラッシュは発生しなかったのですが、問題は定時の時。定時退社日には各部署の人達が同時間帯に一斉に帰宅する事となるので、恐ろしいくらいに至る所で大混雑が発生します。

 

広島マツダ本社工場の敷地はかなり広く、敷地内を徒歩で回る事は到底出来ません。恐らく徒歩で敷地内を回ろうとすると1時間程度じゃ済まないくらいに広大な敷地です。

その為、マツダの敷地内には常時巡回する社内バスが運行されていて、各入門ゲートまで移動して一般道に出るという構造になっています。

 

帰宅時間帯には数分単位で巡回バスが運行していますがそれでも定時退社日には大勢の従業員がバス停留所に長蛇の列を作り、酷い時にはバスに乗るまでに約1時間程度を要する時もありました。

 

こうなると車が停めてある駐車場や、工場敷地内近隣にある社員寮に住んでいる方なんかは最寄りの入門ゲートまで徒歩で移動した方が早い場合もあり、定時退社日は途中まで徒歩で帰宅している人も複数人いました。

また、電車通勤の人の場合、本社工場近隣に駅があるのですが大きな駅ではないし、東京などの大都市みたいに数分単位で運行している訳でもないので、かなりの大行列が発生しており、帰宅するのに苦労されている方も多数いらっしゃいました。

 

通勤に関する問題は自動車業界のみならず、今後も幅広い業界、地域で重要なテーマとなりそうですね...。

 

同じ自動車業界でも、ダイハツ九州の場合は出退勤時に特に大きな混乱は見られませんでした。地方の工場とは言っても広大な敷地を誇る大企業。数百人単位の従業員が勤務してて、入門ゲートは僅か2つしかないのですが、工場から一般道へ出るとそこは産業道路と呼ばれている広い道路に繋がっていて、2車線ある道路だからなのか一時的な渋滞は発生してもそこまで長時間進めないと言う事もなく、割とスムーズに進行する事が出来ていました。

 

ダイハツ九州の場合は例え定時退社の時で各部署の人達が同時間帯に一斉に退社した時でもほぼ問題なくスムーズに帰宅する事が出来ていましたね。これは工場がある場所がいいのか、通勤ルートとなっている道がいいのか、工場敷地内の構造がいいからなのかは分かりません。

でも確かにダイハツ九州の敷地内駐車場の構造はとても広く、各入門ゲートに警備員が常駐し、進行しやすい環境にあったかも知れません。まぁ、現場環境は劣悪でしたけどね...。

 

どの職場にも一長一短あるものです。だからといって諦めてばかりでは何も事は進展しません。問題点を従業員が声を上げて改善に取り組んでいく事で、より良い環境改善に繋がっていくと思いますので、問題定義や改善案などはどんどん挙げていった方がいいでしょうね。