もくじ
❚よほど人出不足に陥ってきたのか、トヨタ九州派遣社員待遇爆上げ
まずは一言。
自転車操業的なシステム運営で回し続けてるからそうなるんだよ。
と、全自動車業界メーカーに言いたい。
ケガや疲労等で故障したら終わり。年齢的に作業に付いて来れなくなったら終わり。
都度新しい人材を入れ替えながらやればいいや。
これが国内自動車業界各メーカーで組まれているシステムです。
人が円滑に循環している内はいいでしょう。が、その地域に根付く人達の流れを読む事は困難です。辞めてもすぐに新人が入って来るから。なんて考えは大きなリスクを伴うでしょう。
で、結果これです。
近年のダイハツ九州でも似たような事が起こってました。
人手が回らなくなったので、突如急激に待遇を挙げて求人を募りました。
何かおかしくないですかね?生産体制、社内構造改革なくして人だけ入れ替えても、再び同じ様な事が繰り返されるだけだと思うのですが。
そして今回派遣社員の待遇が爆上げされた案件が以下です。
※画像情報元:
トヨタ自動車九州での製造スタッフ大募集!製造業のお仕事なら日総工産
管理人が入社した時の祝い金は確か40だか50万だかくらいなので、単純に倍以上の入社祝い金支給となっています。
更に時給1,600円。
トヨタ九州のここ数年の派遣社員の時給はほぼ1,200~1,500円くらいでしたので、基本給となる時給も上がっています。
ただ入社祝い金で注意したいのは、入社後にすぐに満額貰えるという訳ではないという点です。
※画像情報元:
トヨタ自動車九州での製造スタッフ大募集!製造業のお仕事なら日総工産
要するに、継続して働いてくれたら都度ボーナスを支払うよ。という訳です。
これには各社規定があり、ケガや体調不良で欠勤や早退が規定数を上回ってしまうと支給されないというルールがあります。
なので入社祝い金狙いで満額を手に入れる為には、キツかろうがツラかろうが、とにかく毎日歯を食いしばって遅刻欠勤しないように出社し続けなくてはならないと言う事です。
❚長く勤務すればするほど待遇減となる、使い捨てシステム
昨今の派遣法改訂により、これまで行われていた同一クライアントでの就業最長2年11ヵ月を超えて無期限雇用を採用する企業も増えてきました。
が、実情は未だに多くの企業が最長2年11ヵ月で契約とし、派遣契約を打ち切る企業も少なくありません。トヨタ九州でもそうでした。
就業先の派遣会社によっては、2年11ヵ月を超えて契約を結べるケースもあったようですが、それをかいくぐった後はトヨタルールというものが存在してました。
これは同一クライアントでの就業を最長5年間と定めるもので、5年を過ぎると強制的に契約打ち切りとなるか、グループ会社への転身を迫られるもの。
つまり派遣会社の正社員としてトヨタ九州で永続的に勤務出来るという訳でなく、5年を境に辞めるか、関係グループ会社へ転身するかしなくてはならないというものでした。
無期限雇用を求めるのであれば、在籍期間内にトヨタ九州の正社員登用試験に合格する以外ないという訳です。
そして派遣社員は、長期継続勤務すればするほどに待遇が悪くなるというシステムとなっています。(※一部の派遣会社を除く)
今回の日総工産の募集案件内容でもそうなる仕組みになっています。
※画像情報元:
トヨタ自動車九州での製造スタッフ大募集!製造業のお仕事なら日総工産
特典として大々的に寮費無料!と謳ってはいますが、無料となる期間は1年間です。
つまり2年目以降、同じ寮に住む為には、寮費を自ら負担しなくてはならなくなるという訳です。
自動車業界各社で募っている派遣社員の募集案件のほとんどがこのケースです。
一定期間までは寮費無料だが、それ以降は寮費を負担して貰うというシステム。
悪質な派遣会社はこの点を面接時にしっかりと説明せず、気が付いたらいつの間にか寮費が給与から差し引かれてた!なんてトラブルはよく耳にする事です。
つまりこの辺りの仕組みも、一定期間毎に人を循環させて新しい人、若い力で生産を回そうよという事なんだと思います。
ハッキリ言って、基本的にどの自動車メーカーの仕事もキツいとは思いますが、入社祝い金目当てに一定期間だけ頑張りに行くという考えならアリと言える待遇だと思います。
本気で正社員を狙うなら、相応の覚悟を持って臨まなくてはなりません。
特に自動車業界の査定は、上長の評価が大きく左右してくるものなので、常日頃から仕事内容は勿論、上長にいかに気に入られるかを意識する必要があるでしょう。
人の好き好きを優先し、個々の能力を蔑ろにするような人事評価制度なんて、企業にとって不利益しか生まない古い考えだと思うのですがね。