とよブロ

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違う、メスを入れるべきはそこじゃない

もくじ

❚トヨタ系列販売店の不正車検問題

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国交省、不正車検でトヨタ系列販売会社7店舗に行政処分 4店舗で文書警告と口頭注意(Impress Watch) - Yahoo!ニュース

 

国交省。問題の本質を見誤ってやしないか?

 

先日の報道で明るみに出たトヨタ系列販売店の不正車検問題。

これが何故起きたのかという点は、以下のサイトを見て頂ければその根本的要因が理解して頂けるのではないだろうか。

bestcarweb.jp

 

国交省は問題発覚を受け、関係販売店に対し、行政処分を行った。が、問題の本質はそこじゃない。

何故このような事態を招いたか?

 

それはトヨタからの圧力に他ならないだろう。下請け業界内ではトヨタからの無茶な圧力は頻繁に噂されている。

 

結局下請け業者は大口の取引先との契約を打ち切られてしまえば、途端に倒産の危機に直面する。

 

系列販売店はその圧力の中、業務に無理な負荷が継続的に続いている状況にありながら、求められたノルマ達成の為に高負荷稼働を続けざる負えず結果、不正に手を染める事態を招いてしまったという訳なのだと推測。

 

当然トヨタ側も下請け企業の状況は少なからず把握していたはずな訳で。

 

だから国交省がメスを入れるべき点はそこじゃないと思うのです。

その根源となる問題にメスを入れない限り、尻尾を切っても何度も同じ事が繰り返されてしまう。

 

企業間の戦略的な動きとして考えるなら、時に目をつぶらざる負えない状況もあるかも知れませんが、その行動は不正を招き、人命を危機にさらす可能性すらある、危険な動向の様にも思えてしまいます。

 

❚それでも尚、信者は集う

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トヨタ信者。内外部、どこにでもいます。

昨今、いかな大企業でさえもいつ首を切られてもおかしくないという考えが世に浸透してきたとは言え、未だにトヨタに入れば生涯安泰などと考える人達も少なくありません。

 

反面、このままこの仕事を続けていても、突然首を切られて路頭に迷ってしまうかもしれないというリスクを恐れている社員も現れてきています。

 

この先、生産工程はどんどんオートメーション化が進むでしょう。

検査はAIが行い、組み立てはロボットが行い、運搬は次第に自動化されていくでしょう。

 

オートメーション化が進むにつれ、生産工程作業員の大半は職を失う事となるでしょう。

 

近年入社してきた若者達が、どう考えているのかは分かりませんが、彼等も馬鹿じゃない。それどころか、昨今の経済情勢をその成長の中で肌で感じながら成人を迎えた訳ですから、きっと我々世代よりも危機感は強く持っているはず。

 

まだまだ先の話なのでしょうが、完全なる自動運転化が実現すれば、新車販売台数は極端に落ち込む事になるでしょう。

 

だってシェアカーでほぼ全てが賄えてしまうと思うのですよ。

高額な維持費を費やしてマイカーを所持し続けるよりも、必要な時に必要な分だけシェアーを利用して自動運転で目的地まで移動する。

 

車の維持費もメンテナンスも、ガソリン代も、保険料も、駐車場代も必要ありません。

車を所有する必要性がなくなる。

 

新車販売台数が激減すれば、それに伴って業界は縮小する。縮小された分だけ雇用が失われる。

 

大企業の社員だからって、ふんぞり返って余裕こいてられますかね?

新たな時代は既に動きだしています。