とよブロ

自動車業界経験情報誌/バイク/仕事/人生観

そして同期が全滅した

もくじ

❚同期の退職が決定したので、送別会を開催したのですがー

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まさかの主役がドタキャン笑。いや~ほんと製造業って色んな人がいるものですね汗。で、主役抜きで飲み歩いて来た訳なのですが。

 

トヨタ九州で勤務している人で赤間駅、教育大前駅周辺に住んでいる方は多くいます。今日は赤間駅周辺で飲み会を開催してきました。赤間駅近隣にも数多くの小さな居酒屋やBarなどが点在していまして、中にはガールズバー的なカジュアルバーというのも数軒存在しています。

 

しかしやはり週末土曜日という事もあってか、どのお店もたくさんの人で溢れかえっていましたね。結局いきつけのショットバーに向かった訳なのですが、この辺りの文化なのでしょうかね。多くの店舗にはカラオケが設置されていまして、組み合わせ次第で聞きたくもない客の歌声を聞かされる事なんかもあるんですね...。

 

そして本日はがっつり組み合わせ不良でして、巨漢の女性が店内で大声で歌い踊りながら暴れ廻り、泥酔した若者が引きずられながら店内を後にしたりとカオス状態w

いや~若い頃ならこの状況さえも楽しめたのかも知れませんが、オサーン的にはドン引きな状況でキツかったですね苦笑。

 

MusicBarのクレイジーキャメルというお店にお邪魔したのですが、ここは1h飲み放題1,000円と非常にコスパがいいお店でして、客層さえ良ければちょい飲みするにはいいお店なのですが、今日は外れましたね...。

❚また繰り返されるデジャヴなのか

トヨタ九州に転職してから約6ヵ月。同エリア内に配属された同期は8人。月をまたぐ毎にひとり、またひとりと同期が退職していき、4月いっぱいで遂に同期が全滅します。

 

ダイハツ九州に努めていた頃もそうでした。入社当初は同期が50名近くいたのですが、3年間の間に同期は全滅し、気づけば管理人ただ一人が生き残り。やはり自動車業界は人の入れ替わりが激しいですね。

 

その理由は様々ですが、退職理由の多くは想像していたよりも仕事がキツ過ぎたというものでしょう。初めて自動車業界の仕事に就く人の多くは、ライン作業のキツさに根を上げてしまいがちです。それもそのはず、作業内容は秒単位で管理され、ラウンドによって時間は異なりますが、ほぼ2時間の間はぶっとおしで秒単位の多くは作業を連続して行います。

 

まさに無心で自分はマシンだと思い込んで作業をしないと精神的にも肉体的にもなかなか耐えられるものじゃありません。

 

❚反面、与えられた仕事さえやっていれば文句は言われないというストレスフリーな環境

ストレスが全くないと言えば全然そんな事はないのですが、例えば営業や販売、事務職などで頻繁に起こりうる人から受けるストレスという事に関しては極めてストレスを感じる事が少ない職種であると思います。

 

何せ決められた作業を淡々と遅れなく、ミスなくこなせてさえいれば、誰も文句を言ってこないのですから。

 

内外部で接客的な要素を含む職種の場合、個人的な主観要素による理不尽なストレスが生じてしまいがちなケースがあります。多角的に考えてそれは常識的ではないと思う様な事でも、個人の主観によって理不尽に否定されたり、罵倒されたりする事があります。

 

また、仕事に対する価値観の相違による被害を受ける場合も少なくはないでしょう。

 

仕事場には異なった感性を持っている人が沢山いて、人それぞれ仕事に対する価値観や進め方が異なるのは当然の事なのですが、それをあたかも自分の考えが正当だといわんばかりの個人的意見で他人を攻撃してくる人も沢山います。

 

個人的な意見を述べるならば、自分が思っている価値観を他人に押し付けるな。という内容なのですが...。他人の価値観や行動を捻じ曲げるほどアナタは偉い人なのか?所詮は同じ雇われ人材でしょう?何をそんなに偉そうに発言しているのか?と。

 

人が真面目に仕事に取り組んでいて、それでも何かしら効率的、合理的な観点から問題が生じていると思うならば、個人の意見として問題定義し、互いの妥協点をすり合わせるという行動こそが円滑な仕事関係に結び付く手段のひとつだと考える訳なのです。

 

人に対峙する仕事のストレスというのは、管理人も長い間接客業を経験してきたのでその苦労がよく分かるのですが、大変難しいものですね。別の意味でのストレス負荷は所持ますが、自動車業界などの製造業の人的ストレスというのは、それらの職種に比べるとかなり少ないと実感しています。

 

❚されど退職者が後を絶たない自動車業界はどんな問題を抱えているのか

製造業、しかも業界内でも特にキツいとされている自動車業界の仕事で、作業内容がキツ過ぎるという理由のほかに退職理由として挙げられるのはどんな事情があるのか?

 

その中のひとつとして考えられるのは待遇面でしょうか。自動車業界の入社前に掲示されている募集内容はかなりの好待遇を謳って募集している事が多いです。しかしそれは入社時に支給される入社祝い金の報酬であったり、期間限定の特例報酬である事が多々あります。

 

入社から数か月はかなりの好待遇で勤務出来ても、数か月経過した後は一時金等の支給もなくなり、長期で働けば働くほどに待遇が悪化するという問題があります。

 

特に九州地区の自動車会社ではこの問題が顕著です。入社祝い金50万~70万円支給!などと大盤振る舞い的な募集内容を掲示している企業がありますが、それは継続的な支給ではなく、一度その支給が終わってしまえばその後は何も手当がありません。単純に時給支給で働いているアルバイトと何ら変わりない待遇となってしまいます。(寮費無料などの特別待遇を継続する場合もありますが)

 

これが本州や製造業が盛んな中部地域だと待遇が全く異なってきます。製造業が盛んな愛知県の自動車関連会社だと数か月毎にボーナス的な慰労金を継続支給など、長期で努めて行くほどに支給額が上がっていくシステムを取り入れている企業が多く存在します。

 

しかし、九州地区の製造業の多くの募集案件にはボーナス的な継続支給を行っている企業がほとんどありません。更に九州地区で展開している自動車業界は正社員登用制度を設けている企業が若干ありますが、正社員になると派遣社員や期間工と比べて基本給が格段に下がる場合が多いのです。

 

派遣社員や期間工で勤務していた頃は寮費無料の特典が付いていたのに、正社員になると寮費無料の特権はなくなる場合がほとんどですし、更に基本給が下がるとなると出費が大幅に上昇してしまう訳なんですね。

 

こうなると悪循環となり、長期で働けば働くほどに待遇は悪化し、正社員に昇格すると更に待遇が悪化する。これでは自動車業界に定着する人材が増えないのは容易に理解できますね。

 

各企業がどのような考えで運営しているのかは定かではありませんが、代わりの人材は幾らでもやってくる。その都度、状況に応じて募集と解雇を繰り返し行いながら自転車操業的に永続稼働させればいいと考えているのだとしたら、その考えは極めてリスキーだと個人的には思ってしまいます。

 

何故ならば人間の活動時期には限界があり、いつまでも自転車操業的な運営が続く根拠がないからです。待遇が悪ければ比例して人は離れ、一旦離れた人の多くは戻ってはきません。特に地方だと近隣住民の絶対数的にも特段に不利が生じる場合が多く、新たな人材を確保して定住させる為に要する投資も増える一方となる可能性が高いです。

 

この辺りのリスクを企業側は真剣に考えながら、地方とその他の地域との待遇面での格差を埋める為の努力を継続的に行って欲しい所です。

 

❚結局、同期の大半は愛知県へと流れる様子

個々に様々な理由で退職していった同期なのですが、大半な愛知県の製造業を目指して移住する予定だそうです。これは確かに収入面的に考えると十分に納得のいく判断だと思います。

 

例えば自動車業界で派遣社員として働くとしても、九州地区と愛知県ではそもそも基本時給が違い過ぎます。単純に時給が500円近く違う企業も存在しています。

時給が500円異なると、定時までと考え日当たりで4,000円。月給に換算して考えると約8万円もの差が付いてしまいます。

 

更に残業分も基本時給計算により異なってきますので、おおよその月給比較として約10万円もの差が付いてしまう事になるんですね!

 

更に愛知の大手自動車会社の継続支給的なボーナスは平均して年100万円ほど支給されます。基本支給額を差し引いて考えても、年収として約100万円もの差が付いてしまう事になります。これほどの待遇差があるとなると、当然の如く待遇がいい方に人が流れてしまうのは必然だとも言えるでしょう。

 

このリスクを九州地区で展開する製造企業は真剣に考えて待遇改善を考えて欲しい。というか、これを無視し続ければいづれ絶対的人材不足という問題にぶち当たるのは目に見えていると予測できるでしょう。

 

現時点では名目上だけな内容の働き方改革。何を持って改革と言えるのか理解出来ない内容なのですが、少しづつでも構造改革が進んでいけばと思いますね。現状のまま推移すると地方格差は益々広がるばかりだと思ってしまいます。