もくじ
- ❚従来の派遣法では同じ出向先への最長在籍期間は2年11ヵ月とされてますが
- ❚通常の派遣社員でもクライアント先によっては実質無期雇用となる出向先もある
- ❚常日頃からあらゆるリスクに備える行動意識を持つべし
❚従来の派遣法では同じ出向先への最長在籍期間は2年11ヵ月とされてますが
悪しき法案、使い捨てシステムと比喩される事も多い派遣法。働き方改革の動きによって、一部の派遣会社では雇用期間を定めない無期雇用契約を導入する企業も現れてきましたが、未だに以前までの同じクライアント先での最長在籍期間は2年11ヵ月までとする所も多い様です。
トヨタにおいてもこれは同じでして確実な裏付けを取っている訳ではありませんが、派遣社員の最長契約期間は2年11ヵ月な筈です。PEO契約(派遣会社の社員として出向)する事で在籍可能期間は最長5年まで伸ばせる様ですが、5年後より先の契約はない様です。
例えPEO契約を結んで在籍期間を延ばせたとしても、同じ出向先での雇用期間には定めがあり、規定に沿って別のクライアント先へ異動しなくてはなりません。
問題はそこだけでなく、PEO契約や無期雇用契約に変更した場合、その大半が収入減となってしまう事がほとんどです。
社員とは言っても派遣会社の社員としての在籍。名ばかりの社員登用で、派遣契約時と比較して月収は大幅減になる場合が多いですし、例えボーナスや寸志などが支給されたとしても年収ベースで比較すると派遣契約の方がマシになる場合が多いです。
また社員という名目でこそあれど、一つのクライアントでの在籍期間を終えた後、すぐに次の出向先が見つからない場合は仕事を失う可能性すらあります。
そう考えると派遣会社での社員契約へ移行する意味は薄いと言えるでしょう。
ともあれ現代は直雇用体系である正社員であっても突然職を失う可能性すらある時代。
正社員だから安泰なんて気を緩めていると、いざ失職のリスクが訪れてしまった時に慌てふためいてしまうので、日頃から収入源の分散等を行い、あらゆるリスクに柔軟に対応する為の準備を行う必要は不可欠です。
❚通常の派遣社員でもクライアント先によっては実質無期雇用となる出向先もある
従来の派遣法の場合、出向先クライアントでの最長在籍期間は2年11ヵ月とされてきましたが、一部クライアントによっては実質的に契約期間の定めを設けない無期雇用状態となっている企業も存在します。
例えばダイハツ九州。
ダイハツ九州では派遣社員や期間社員の在籍期間が2年11ヵ月満期を迎えると、労働法にのっとって一度解雇手続きを行いますが、空白期間を約1週間程度設ける事で再雇用を可能とし、再雇用された後は継続勤務の雇用条件を結んでその後も在籍する事を認めていました。
継続勤務の雇用条件とは例えば期間社員の場合、初めてダイハツ九州で期間社員となった場合はその在籍年数によって日給が上がっていく仕組みになっています。
例えば在籍初年度の日給は8,000円程度、翌年は8,500円程度、3年目は9,000円程度という具合です。
2年11ヵ月の在籍期間を経て、一度解雇手続きを行った後で再雇用となった場合、再雇用後の給与体系は在籍3年目の日給での雇用としていましたので、再雇用されてまた初年度の給与体系に戻るという訳ではありませんでした。
この点は従業員に対する配慮が行われていて素晴らしいなと。但しそれでも他同業種と比べると圧倒的に給与や手当は低いですが...。
この様に、一部クライアントでは半永続的に契約更新を行っている企業もあります。トヨタ九州も似たようなシステムこそありますが、2年11ヵ月在籍後に再雇用するには開けなければならない空白期間を6ヵ月と定めている様でして、半年間も空白期間が開いてしまうとなると生活できない為、そのまま転職される方が多い様です。
例え無期雇用契約や実質的な永続契約を結んでいたとしても、やはりどうしても経営状況によるリストラの優先対象となるのは派遣社員や期間社員になったりしてしまう為、悠長に日々を漠然と過ごしていると、突然大きな危機に見舞われたりする可能性があります。
こういった動きというのは海外では当たり前に繰り返されている動きなのですが、日本では未だに定年まで雇用安泰などという甘い考えが根付いている為か、突然訪れるリスクに対して何も対策を打てず路頭に迷ってしまう方が多い様に感じますね。
❚常日頃からあらゆるリスクに備える行動意識を持つべし
今や一つの企業からの収入だけをあてにして生活を考えてしまうのはリスクが大きいでしょう。
コロナ禍の中、苦境に陥ったANAやJALの社員の一部は、突然全く関係のない農業などに出向させられたりして困惑している方も少なくないと思います。
収入源はあればあるほどいいです。この考えは少し投資の考えにも似た部分があると思っているのですが、一つの所が収益が下がってしまっても、他の収益源で補填する。
本業として活動している企業の経営が傾いてしまい、大幅な収入減となった場合でも、日頃から隙間時間等を活用して副業収入を得ていたならば、いくらかは補填出来る筈です。
たとて本業の収入が絶たれてしまったとして、即座に纏まった収入源を確保出来るような副業実績を積んでいれば、柔軟に対応し、生活を成り立たせる事も出来るでしょう。
今現在、特に問題なく生活出来ていたとしても訪れてしまうかもしれないリスクに備える為に、+αの収入を得る為に行動し、それを貯蓄や投資に回して攻めと防御を行うという行動は、きっと自らを守る事に繋がる筈です。
本業の収益に何事もなければ、副業で得た収入は余分な貯蓄や攻める為の投資に回せあすしね。やはり日頃から備える為の準備行動というのは極めて重要であると断言したいです。