もくじ
- ❚Uber、出前館2強強しというよりも
- ❚DiDiフード配達システムの問題点①
- ❚DiDiフード配達システムの問題点②
- ❚DiDiフード配達システムの問題点③
- ❚DiDiフード配達システムの問題点④
- ❚DiDiフード配達システムの問題点⑤
- ❚DiDiフード配達システムの問題点⑥
❚Uber、出前館2強強しというよりも
※画像情報元:
フード宅配の「DiDi Food」日本撤退。5月25日サービス終了 - Impress Watch
フードデリバリー業界シェア率4位とされていたDiDiフードですが、来月5月25日を以てサービス終了、事業撤退が発表されました。
1月に撤退したfoodpandaに続き2例目となりますが、メディアなどではUber、出前館の2強が強すぎたとの見方がされていますが、配達員側の視点で考えると少し違う様な気がしています。
foodpandaはとにかく配達システムの使い勝手が悪く、動作も不安定、サポートも乱雑と、配達員からも加盟店舗からもとにかく評判が悪かったです。
唯一配達報酬単価だけは業界最高クラスとなっていたのでその1点のみは評価されていましたが、何せ1件の配達をこなすのにかなりの時間が掛かってしまう事も多々あり、それなら回転率のいいUberなど他サービスで稼働しても同じじゃ?という声もありました。
今回事業撤退を発表したDiDiフードも似た点が多々あり、シェア争奪戦に負けたというだけではなく、サービス品質の低さから顧客や配達員、加盟店舗から支持されなくなり、シェアが伸ばし切れずに撃沈したのではないかと感じています。
その他要因に本体である中国の滴滴出行の多額の負債問題や、個人情報の無断収集問題など、企業としての問題点が多々明るみに出てしまった事も関係しているのではないでしょうか。
とりわけサービス品質に敏感な日本市場にとって海外の大雑把な経営思考はなかなか受け入れられなかったという結果なのでしょうかね。
❚DiDiフード配達システムの問題点①
DiDiフードの配達システムの問題点は多々ありました。
●クレームに繋がり易い無理な同時ピックアップ連続配達問題。
DiDiは同時最大3件までだったと思いますが、連続ピックアップ&配達案件というのが存在していました。これはどういう事かと言うと
1店舗目に商品受け取りに行く➔2店舗目に商品受け取りに行く➔3店舗目に商品受け取りに行く
別々の3店舗を回り、商品を受け取ってから、やっと配達開始。配達順はバラバラ。
普通に考えて最初に受け取った商品から配達に行くものだと考えるじゃないですか?
違うんです。
例えば1店舗目でラーメンを受け取ったとしても、それを配達するのは最後の配達となる事があるんです。只でさえ3店舗巡って商品受け取りに時間が掛かってる上に、DiDiから指示される配達順で最後にされてしまう事があるので、当然ラーメンは伸びきって冷めてしまい、クレームになる可能性が極めて高くなります。
配達員側で配達の順番を故意に変更する事は出来ず、DiDiの指示通りの順番で配達を回らなくてはなりません。
管理人はこのリスクを回避する為に、1件または2件の注文が入った時点で注文受付を一時停止するようにして回避していました。
顧客の事を考えれば、この配達システムは利益の事しか考えていない悪しきシステムだと思います。
❚DiDiフード配達システムの問題点②
●労基法的に問題ないのか疑惑があった、無報酬強制待機ルール。
DiDiフードはお客様から注文を受けて、各配達員へ配達リクエストが送られる構造がUberなどとは異なり、配達員が店舗へ到着しても料理が出来上がっておらず、商品受け取りに長時間待機させられる事が多々ありました。
Uberは配車システムが異なる為、配達員が店舗へ到着し、調理が完了するまで長時間待機するという事がほぼありません。
店舗混雑の影響や、店側の確認不足などにより、商品受け渡しまでに長時間掛かってしまった場合、Uberは配達員側で受け渡し時間が長すぎるという理由で、リクエストを即座にキャンセルする事が出来ます。
DiDiの場合、料理が出来上がっていなくても店舗到着後最低7分間は強制待機ルールがあり、7分以上経過しないとキャンセルが出来ない仕組みになっています。
7分以上待機させられる事などザラで、待機時間が報酬に一切反映されません。
配達員は配達を完遂させてやっと報酬を得る事が出来るので、待機時間が長くなればなるほど、時間報酬は少なくなってしまいます。
Uberの場合は配達完了までにかかった時間分も報酬に加算される為、例え調理完了までに長時間を要したとしても、その間の時間分は微々たるものですが報酬に加算されます。
無報酬の強制待機というのは労基法的には違法に当たるものと考えられます。
Uberは待機時間報酬も加算されてますし、配達を継続するか、即座にキャンセルするかの権限を配達員に与えていますので全く問題ないでしょう。
この問題はDiDiサポートに問い合わせましたが、明確な回答は得られないまま、流されてしまいました。
❚DiDiフード配達システムの問題点③
●キャンセル率問題
キャンセル率とは、基本的には配達リクエストを受託した後に配達をキャンセルした場合に加算されるものです。
1度受けた配達リクエストをキャンセルする理由は多々ありますが、例えば突然配達車両のエンジンが掛からなくなったとか、配達中の事故、配達中の急な体調不良、注文を受けた後でしか開示されない注文情報を確認後、過度な注文数により配達バッグに詰め切らない、商品を配達する事が困難な場合などなど。
基本的には1度受けた注文を途中キャンセルする事はまずありませんが、止む負えない理由でキャンセルした場合、キャンセル率が加算され、一定の数値に達すると配達リクエストが入りにくくなったり、一定時間リクエストが届かなくなるなどのペナルティーを受ける事となります。
それよりも何よりも問題なのが、DiDiアプリの不具合や注文者様の住所入力不備により、配達が続行出来なかった場合のキャンセルでさえも、配達員側の責任としてキャンセル率が加算されてしまう点。
正しく住所入力がされていない注文の場合や、アプリ不具合により、配達先不明となっている場合、配達員はまずお客様にメッセージや電話で連絡を入れます。
それでもお客様と連絡が取れない場合、サポートへ連絡するのですが、サポート側からお客様へ連絡しても連絡が取れない場合、その後配達を続行するかキャンセルするのかは配達員の任意となります。
住所入力不備の場合、配達員側アプリの配達ナビには、誤った配達先情報が反映される為、実際の配達先とは異なる場所へナビゲートされます。
稀に備考欄などに正しい住所が記載されている場合、その住所をルート再検索する事で配達を続行する事は出来ますが、誤って入力された住所と正しい住所の差分は距離報酬に反映されない為、差分距離報酬無報酬な状態で配達を行う事となります。
お客様側の手違いや、DiDiアプリの不具合による過失なのに差分距離報酬を無報酬で配達を行うという、完全なボランティアなのです。
なので配達を続行するかどうかをサポート側は配達員に委ねている訳ですが、住所入力不備によるキャンセルであっても、キャンセル扱いとなり、配達員側にキャンセル率加算というペナルティーが科せられるのです。
配達員は何ら落ち度がないにも関わらず、全ての責任は配達員に向けられるという事です。いや~おかしな話だ。
❚DiDiフード配達システムの問題点④
●商品確認の不明確さ
基本的な流れとして、配達員は店舗到着後、商品を受け取る際に注文商品内容に間違いがないか口頭確認するようになっています。
まず注文番号の確認、その後に商品内容に相違ないかを確認します。
商品の中身詳細までは確認出来ない(商品名と商品があっているか、店員ではないので確実な確認が行なえない。例えば特製日替わり弁当を注文されていたとしても、目視してそれが本当に特製日替わり弁当なのか、店員ではないので判断出来ない。)
なので袋詰めされている商品を口頭で商品名を伝えて確認する訳ですが、DiDiアプリの仕様で一部商品は配達員側アプリに表示されないのです。
例えば吉野家で牛丼並盛、生卵、味噌汁、お新香の注文だった場合。
配達員側アプリに表示される商品は牛丼並盛のみで、他の注文商品は表示されません。
これでは確認のしようがないw
で、例えば注文商品に不足があったとします。
お客様に商品を配達します。
一部商品が含まれていない事が発覚します。
その責任、配達員へ向けられるのですw
注文商品に不足ないか詳細確認が行なえない配達員に対し、店側のミスによる商品不足の責任は配達員に向けられてしまうのですw
おかしくないですか?笑
クレーム言われるのも配達員、ペナルティーを受けるのも配達員。
そもそもDiDiのシステムが本来大元の要因なのに、DiDiは一切責任を負いませんw
あ、まぁ一応不足商品分の金額を次回補填チケットとして発行はしてるみたいですが...。
全てのクレームは対面する配達員に向けられるのです。
配達中の不備ならともかく、これっておかしくないですか?w
勿論DiDiにこの問題は何度も伝えていますが、未だ何ら改善されておりませぬ。
❚DiDiフード配達システムの問題点⑤
●例えシステム不備だろうが、顧客の責任だろうが、全ては配達員の責任。
DiDiフードの配達アプリは脆弱です。
動作がとにかく重いし、よくフリーズします。
ハイエンドスマホでも同様なので、スマホ側の問題ではありません。
注文が入っている時にフリーズし、アプリを再起動している間にリクエストが途切れると、無応答として配達員にペナルティーが科せられます。
いやwお前のシステムが原因だろw
そして過去、こんな問題がありました。
現金支払い指定でお客様宅へ配達した際、ボロボロに敗れ千切れた紙幣を出されたので、申し訳ないのですがその紙幣だとATMは愚か、銀行でも取り換え出来ない可能性があるので、他の紙幣での支払いをお願いすると、他の紙幣は持ってませんと。
仕方なく商品商品だけ渡し、料金未回収のままサポートに連絡すると、敗れた紙幣を受け取って、写メで本部へ送ってくれと。
本部で許可が下りれば交換代金を支払うと。
何その無駄な手間w
で、もう一度お客様宅へお伺いし、敗れた紙幣を頂いて来いと。
意味が分かりませんw
銀行でも交換出来るかどうか怪しい敗れた紙幣。本部の許可が降りなければ交換してもらえない紙幣。つまり注文者はお金を持っていないのに注文したという事。
で、その敗れた紙幣を回収出来なかった場合、注文商品分の料金は配達員負担となりますと。
何言ってんの?このダメサポート本部。
配達員はDiDiの配達指示通り、何ら不備なく配達を完了させました。
でもお客様は使用可能なお金を持っておらず、料金は回収出来ませんでした。
仕様不可能な紙幣でも受け取らなかったら、その全責任は配達員の責任となり、注文商品分代金を配達員が代わりに支払ってもらいます。と。
アホなの?
で、そんなおかしな話はあるかと、猛抗議して消費者センターや外部機関に本件を通報するぞと言いましたが覆らず。
仕方ないのでサポート側から事情をお客様に伝えるよう話を付け、サポートから連絡を入れさせたあと、再度お客様宅へ伺い、敗れた紙幣を回収。
いちいち写メ撮影して本部へ送信し、判断を待つのも面倒だと思い、ダメ元で銀行へ持ち込むと、どうにか交換して頂けました。
破損紙幣は1/3以上の破損、重要記載部分の破損があった場合には、紙幣を交換して貰えません。今回はギリギリ交換OKの判断が頂けたので幸いでした。
で、その後DiDiからは一切連絡なし。
その後あの件は大丈夫でしたでしょうか?例の案件、本部へ情報送って頂けましたでしょうか?などの連絡くらい入れるのが当然でしょうよ。
❚DiDiフード配達システムの問題点⑥
●道交法違反となるナビしてもDiDiは悪くない事件
DiDiフードの注文を受け、配達へ向かう際はDiDiフードアプリ内のナビを利用して配達先へ向かう事となります。
ある日事件は起きました。
DiDiのナビ通りに配達に向かっていると、時間帯指定で通行禁止となっている道をナビされ、運悪く張り込んでいた警察に捕まり罰金。
DiDiに猛抗議し、本部からの回答を待ちましたがDiDiは一切の責任は負わないと。
今後はナビの指示だけ頼るのではなく、道路標識をよく確認して配達して下さいね~♪と。
まぁ完全にDiDiのナビだけを信頼し、道路標識を見落とした自身にも責任はあるのですが、システムの誤った誘導による過失は一切認めず、一切の補償なしというのは如何なものかと。
反則点数は仕方ないとしても、反則金補填くらいはシステム誤誘導責任として補填くらいしろよ。
と、まだまだ他にも沢山DiDiフード配達システムの問題点はある訳なのですが、
何でしょうね。過去の中国企業製品を購入したDJIの問題といい、国家気質的に考えに大きな隔たりがあると言うか、やはりどうにも中国の息のかかった企業は信用出来ませぬ。
DiDiフードジャパンはソフトバンクとの合併会社だった訳ですが、今回の日本国内での事業撤退はなるべくしてなったというか、以前から配達員仲間内でも散々噂されてきた事ですし。
闇は落つ。という事でしょうかね。